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(English/Left column - 日本語は右のコラム)Ryo Kawasaki/Cosmic Rhythm introducing Clare Foster | |||||
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Kawasaki's smooth licks, combined with burbling bass and ethereal vocal harmony give "Gravity" a spcaey feel, while his fleet, pricky style lights a fire under the darker "Understanding." There are gems like "Grooving Field", which builds a Santana "Evil Ways" type vibe on the blues-funk keyboard. Kawasaki's rock-edged lead is given a unique counterpoint on this track by Victor Jones' reoccuring flugel horn. The album's other standout centerpiece is a cover of Sonny Rollins' classic "Airegin" which is given a rollicking jazz speedball treatment, for a wonderfully free, fiery showcase improvisation. --- Hilarie Grey --- | $B40A4$K%K%e!<%h!<%/!&%_%e!<%8%7%c%s$H2=$7$?(B $B8I9b$N%.%?%j%9%H!"@n:j_y$,(B2$BG/H>$V$j$N(B $B%K%e!$BF|K\$N%_%e!<%8%C%/!&%7!<%s$K5"$C$FMh$?!*(B | ||||
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都市生活のメンタリテイ。 本作を聞いていて、川崎 燎は都市で生活する人間のマインドに思いを馳せながら、この音楽を生み出したのではないかと感じた。 なぜならば、打ち込みのリズムをはじめ、ここで用いられている音の要素をサウンド・ デザインする方法とか、音楽にながれるフィーリングが、とても都会的であるからだ。 そうして、それは、都市の慌ただしい生活に疲れてしまつたマインドにとても心地良く優しく響くサウンドである。 世界は、特に都市部は、疲弊している。市場主義経済のシステムは、世界全体を巻き込みながら、ますますマネー・ゲームの様相を呈していて、そのシステムは誰にも制御できない巨大な怪物へと変貌している。都市はまさにそんな市場経済の最前線でもあるし、そのうねりの中で挫折する人間もいれば、そこにエクスタシーを感じ、興奮しながら身を委ねる人間もいる。 しかし、どちらにしても都市に生活する人々のマインド(心)は一様に疲れているのではないか。 1973年に渡米して以来、川崎 燎はニューヨークを拠点に音楽活動を展開している。彼が拠点とするオフィス兼住居は摩天楼が建ち並ぶNYマンハツタンのど真ん中に位置している。勿論、NYはロウワー・マンハツタンに世界の金融市場の中心ウオール街を抱える大都市だ。...そういえば、以前、川崎 燎があるインタヴューで、"NYに生活する何百万人の人々のヴァイブレーションを感じる”と語つているのを読んだことがある。今や増殖しながら世界全体を巻き込む市場主義経済の巨大なシステムによつてもたらされる心の疲弊。それは世界の都市生活者に共通する問題であり、特にNYの様な大都市に生活する人々の心が疲弊する度合いというのは相当なものだろう。川崎 燎はそんなNYに生活する人々の心が発するヴァイブレーションをきちんと受けとめているに違いない。 川崎 燎が前々作 ”それじゃ MY LOVE(Love Within The Universe)”(94年発表)前作の ”スウイート・ライフ”(96年発表)で表現しようとしたのは、その様な都市に生活する人々が聴いていて心地よいと感じられるサウンドである。前2作、どちらの作品にもサンプリング音源が巧みに取り入れられていて、サウンドには都会的なフィーリングが醸し出されている。彼は’スウイート・ライフ’ が完成した後のインタヴューでこう語つている。 ”前作もそうだつたけれど、サウンド的には現在のニューヨークの息吹が感じられる、コンテンポラリーなものにしたかつた。スムーズな流れがあつて、メロウな響きのある音楽でね” 本作にもその様なサウンド・コンセプトは継承されている。そうして、前2作に続いて本作でも聴けるのはぬくもりのあるハートフルなサウンドなのだが、感触はどこかクールであるのが印象的だ。 かれは9年ほど前から、NYのクラブ・シーンのために音楽を提供しているが、それらの音楽はサンプリング音源を用いたりして、ほとんど彼一人で音作りを手がけている。。その他、DJと交流したり、FMの仕事をやつたり、”それらの蓄積を生かしたアルバムを作りたい”と思つてレコーデイングしたのが”それじゃ MY LOVE(Love Within The Universe)”である。ちなみに、このアルバムは全米20地区以上のラジオ・チャート(NAC チャート)でベスト10入りするヒツトを記録している。また、”ラジオ&レコード”誌のNACチャートでもベスト20にランク・インしている。 じつは、”それじゃ...”、”スウイート...”そして本作と続けて聴いてみて、一つ思つたことがある。 川崎 燎はプロデユーサーとしての視点、感受性が身についている様に感じたのだ。それは ア.プリオに彼が持つていたものか、後天的に育まれたものなのかはわからない。しかし、本作も含めた3作には彼のプロデユーサー的才能が生かされている様に思うのだ。プロデユーサーにとつて、まずプレイヤーの本質を把握する力は欠かせない資質であろう。そうしてまた、プロデユーサーは、プレイヤーがこれから生み出そうとする音楽に重要な指針を与えるという役割も担つている。それだけではない。"時代”が求める音を感知する力。これもまた、プロデユーサーとしての才能の一つである。川崎 燎には、この"時代”が求める音を感知する力が備わつているように思うのだ。 おそらく、彼はNYに生きる人々のヴァイブレーションに共鳴したはずだ。そうして、彼はそういつた人々の心にフィツトする音楽を作ろうと考えた。時代が求めている音。NYが必要としている音。彼もその大都市に自ら生きる人間として、彼が感じている音をNYの仲間達に伝えたいと考えたに違いない。そうして、彼がイメージした音楽を都市的な意匠を凝らして生まれたのが、”それじゃ...”、”スウイート...”そして本作という3枚のアルバムである。 川崎 燎にはプレイヤーとしての才能とプロデユーサーとしての才能が共存しているが、本作ではその両方を楽しんでみることができる。彼はギター プレーヤーとしての自分を見極めつつ、そのギター プレイも含めて、全体のサウンドをどんなふうにデザインすればいいか、ここで腐心している。そうして、たとえば、曲によつては生身のプレーヤーが演奏する音とプログラミングされた音の絶妙な組み合わせで生まれた、いかにも最近の彼が指向するような個性的なサウンドと、そこに醸し出される柔らかで深いグルーヴを本作でも味わえる。それは、いつてみれば、現代の都市的なデザインの機能美を有する音楽である。でありながら、ここにはナチュラルなフィーリングも流れている。それを生み出すのに大きく寄与しているのは、彼のギターと、UK出身の女性シンガー、クレア フォスターの歌声である。 ”テーマ部分は別として、他はほとんどインプロヴィゼーションで弾いているね。基本的には、ぼくのギターは以前とそんなに変わつていないんだ。ただ、最近、ぼくのギターはブルースに回帰していると思うことがある。そこにはシンプルなフォームがあり、自然なフィーリングでギターを弾いている。...それつて、ジャズの原点だよね”(川崎・談) ところで、川崎 燎のギター・プレーヤーとしての実績は輝かしいものだ。日本ではすでにトツプ・プレーヤーとしての評価を確立していた彼は、渡米すると、いきなり、名アレンジャーであり、優れた音楽性が世界の注目を集めていた冒険的ジャズ・オーケストラの総師であるギル・エヴァンスに抜擢され、彼のオーケストラの一員となる。その後、チコ・ハミルトン や エルヴィン・ジョーンズ等、数多くの大物ミュージシャンと演奏する機会にも恵まれ、76年には日本人として初めて米RCAと専属契約を結んでいる。そうして70年代には、様々なタイプのミュージシャンと共演し、レコーデイングも数多くこなすなど、活発に米国で演奏活動を展開している。当時、彼がレコーデイングしたアルバムが何年か前に英国の雑誌 ”I−D”で紹介されたり、現在でも世界のクラブDJの間で評判であるのは、あまりに有名な話だ。また、米国の雑誌でも彼の70年代のアルバムがサンプル用素材レコードとして紹介され、時々彼のオフィスにもそれらのアルバムについての問い合わせがくるらしい。 前作’スウイート ライフ’では、ヴォーカルと、一曲のみに参加したベース以外はすべて川崎 燎が一人で音作りを手がけていた。本作では、もちろんギターは彼が担当しているが、前々作 ”それじゃ MY LOVE(Love Within The Universe)”にも参加していたリンカーン・ゴーインズが全曲でベースを担当しているほか、1、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12ではヴィクター・ジョーンズがドラムスとパーカツションを担当している(彼は曲によつてはトランペツト、フリューゲル・ホーンも担当)。つまり、この3人が今回のアルバムのベーシツクなバンド・メンバーである。 (2)には日本が誇るNY在住の名トランペツト・プレーヤー、大野俊三がフリューゲル・ホーンで参加しているのが嬉しい。彼はとても柔らかないいトーンで演奏している。ここ数年NYの音楽シーンで活動がめざましいデイヴィツド・キコスキーが(7)でキーボードを担当。(3)ではオーランド・ウェルズがヴァイオリンを、(9)ではチツプ・シェルトンがフルートを担当している。また、川崎 燎は前々作や前作と同様に、曲によつてはギター以外にもキーボードやプログラミングも担当している。本作で聴けるしなやかな歌声の持ち主が英国生まれの女性シンガー、クレア・フォスターである。彼女は1、3、5、4、8、9、10、11に参加。ジャズ・シンガーとして英国やヨーロツパでは知られた存在で”シングス・ウエイン・ショーター”というアルバムを93年に発表している。ショーターの曲を取り上げて歌うというところが彼女はタダ物ではない。ランデイ・ブレツカーやステイーヴ・ウィリアムソン、マーク・ホイツトフィールド他、トツプ・プレーヤーとの共演機会も多く、将来有望な才女である。 夜。都市の生活のリズムが生み出すテンションが持続する中、車を運転しながら、ふとそれまで張りつめていた気持ちから解放されてリラツクスできればと思い、本作の音楽を流してみたら、とても快適だつた。...これは都市的な意匠が凝らされた都市空間で聴くにふさわしい音楽。...でありながら、何気なく聴いていたら、私の体が無限に広がる宇宙とつながつていくような不思議な感覚を体験する事になつたのはなぜだろう。その時、思つた。川崎 燎のマインドはNYという曼陀羅のような都市空間と果てしない宇宙空間を行き来しているのではないかと。それがこのアルバムを聴いての一番の発見であつた。 --- 1998年10月 上村敏明 ---
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